2012年8月22日水曜日

吹っ飛びモーション

立秋を過ぎたというのにこの暑さ・・・

皆さんいかがお過ごしでしょうか?
(ちなみに塾長は夏風邪を引いてしまいました/ 汗)

さてさて、久々のモーション素材です。

本日は『やられの リアクション』・・・
業界用語で『吹っ飛びモーション』をご紹介しましょう。



良い壁を見ると体当りしたくなる・・・
のがアクション俳優の性なのでしょうか(笑)

今日も頑張ってブチ当ってきました!!

2012年8月3日金曜日

獣人走り (?)

ど~も、更新の仕方を忘れてしまった塾長です(笑)

いや~、お久しぶりですね。
お元気でいらっしゃいましたか?

というわけで、今回は「走る」ということについて解説してみたいと思います。

「走る」ということは「倒れ続ける」ことだと専門学校のアニメーションの授業で教わった記憶がありますが、そんなこといわれたって、僕らは決して「倒れ続けてる」なんて自覚を持ってなんかいません。 いいとこ、つまずいて転びそうになった時に思い出すだけです(笑)

なので、今回はそのことを理解していただくために、ゲーム等に登場する「獣人」の走り方を取り上げてみました。 つっても、塾長は本物の獣人を見たことがないので、あくまでモーキャプの撮影の時にやっているパフォーマンスに過ぎませんけど(笑)



いかがでしょうか?獣人の走りは、正に「倒れながら」そのものです。 スピードが乗ってくると、丁度坂道を走っていて止まれなくなったような状態になります。

皆さんも、走りのモーションを作られる際には、こんなことを思い出してみてはいかがでしょうか?


<蛇足>
走りに限らず、自ら「倒れる」ということは武道において必須の原理となります。何故なら、倒れることによって、自分の「身体の重さ」に加えて「重力の加速度」を使うことができるからです。

相手の懐に素早く飛び込んで洟垂れる・・・もとい "放たれる" 技は、自ら倒れることによって威力とスピードを増大させることができるのです。

そういえば、昔のジャッキー・チェンの映画で「泣きながら相手に倒れ掛かる」という凄い技がありましたが、これもその応用の一つといえるでしょうねっっ!!!

2012年6月20日水曜日

『QUMARION』

先日、弊社スタジオにおいて株式会社セルシス様による『QUMARION (クーマリオン) 』のデモが行われました。

ご存知の方もおられると思いますが、QUMARION は3Dキャラクターを操作するための人型入力デバイスで、30センチ大の人形に取らせたポーズがそのまま3D上のキャラクターに反映されるという優れものです。


実際に弊社スタッフも体験させていただきましたが、人形を通して3Dキャラに思い通りのポーズを取らせるのは、今までにない不思議な体験だったようです。



みんな子供みたいに夢中です(笑)


Autodesk Maya、Autodesk 3ds Max用プラグインも用意されているそうなので、今後の展開が楽しみですね!!

2012年5月29日火曜日

ローテーションの変換

今回は以前解説させていただいた肩甲骨の話の第二段です。

ある種の中国武術や西洋のダンスでは、腕全体をまるで蛇か鳥の翼にでもなったかのように動かしますが、それを司る回転(ローテーション)は果たして肩の関節だけでまかなえるものなのでしょうか?

答えは否です。

肩甲骨の自在性を抜きにして、それらの複雑な腕の動きを体現することはできません。

また、背骨のうねるような動きや、骨盤から生まれる水平回転を肩のローテーションに変換するのも肩甲骨の役目です。野球のピッチング動作に見られる『鞭のようにしなる腕』は、よく動く肩甲骨の賜物なのです。

今回は、その肩甲骨の自在性が特に要求される運動を二つご紹介いたします。

一つはグレーシー柔術の雄・ヒクソングレーシーの鍛錬法(ヒクソン知らない人も多いだろうなあ・・)と、もう一つは最近マイブームのロシア式二刀流です(笑)



いかがでしたでしょうか?

どちらも腕や剣がうねるように動いていましたね。

肩甲骨の動きを直にお見せできないのが残念ですが(僕の上半身裸なんか見たくないでしょ?笑)どちらも肩甲骨がウネウネグニグニと動いています。

逆に、肩甲骨周りが硬い人がこの運動をやると、どこかに引っかかるようなぎこちなさが出てしまうのものです。

腕の滑らかなアニメーションを付ける際の参考にしていただければ幸いです(どなたか肩甲骨のボーンの仕込み考えてといてくださいね!!)

2012年5月11日金曜日

ロシア風サーベル

すみません
五月病でブログを更新する意欲が湧きません・・・(笑) 

というわけで、久しぶりの更新にもかかわらず、内容はちょい手抜きの『塾長無双技』です。



今回はロシア風のサーベル術に挑戦してみました。

だけど、いくら振り方を真似てみても、身体の構えが日本風なんですよね~。

う~む、う~む・・・

2012年4月20日金曜日

膝抜き発進

今回は達人系の動きの解説をいたしましょう。

功夫映画などでは、よく達人のおっちゃんが若い主人公の攻撃をヒョイヒョイとかわすシーンが登場しますが、その原理の一つが『膝を抜く』ことです。

論より証拠、先ずは動画をご覧いただきましょう。



いかがでしたでしょうか?

動画でもご説明していますが、『膝』を意図的に『抜く』ことによって身体を転倒させ(実際には二歩目が出るので転ぶことはありません)、そこから推進力を生み出し、また足の裏を地面に粘らせるように接地してそこから生まれる(地面からの)抗力を加え、さらに加速度をアップさせます。

この運動の利点は何かといいますと、上半身を完全にリラックスさせておくことが出来るので、攻撃なり防御なりに自由にそれを使うことが出来るということです。

また、動画では「伝統武術に特有なもの」として説明しておりますが、バスケットボールや野球などのスポーツに於いても、一流の選手にしばしば見られる事象ではあります(『スラムダンク』の流川が "消える" 時の動きですね/笑)

この運動を成功させるためには足首の柔軟性が必要です。足首が硬い人がいきなりこの運動を行っても、痛めてしまうばかりではなく、もしかしたら転倒してしまうかもしれません。なので、中腰の姿勢で何分も立っているとか、同じ(中腰の)高さで二十分も三十分も歩き続けるとかの鍛錬をこなして足首を十分柔軟にする必要があります。


さてさて、毎度毎度このような達人・脱力系の動きをご紹介してて思うことですが、これじゃアニメーションにはなりませんよねえ・・・(笑)特に動画の中で演じられている『剣の防御』なんかは、なんの力感もないのでパワー系のキャラになんか全然使えません。

でもねえ、達人系のキャラではどうでしょうかね~~?
いろいろとディフォルメを加えれば案外使えたりして・・・

そゆことで、任せました!!
後はよろぴく!!(丸投げ??!!)

2012年4月13日金曜日

回転納刀(モーション素材)

殺陣の演技の中には、刀をくるりと回しながら納刀(のうとう)するものがあります。

みなさんもテレビや映画でご覧になったことがあるかと思いますが、これをいざ手付けでモーションを作ろうとすると案外やり方が分からずに困ってしまうものです。

なので、今回はそのコツを解説させていただこうと思います。



ご覧の通り、人差し指と中指で柄(つか:持つところ)を挟んで回します。その際、刀を滑らかに回転させるためには、手首の移動の軌跡も円を描くことです。


ちなみに、本物の『居合』では やらない技ですので
・・・念のため(笑)

2012年4月6日金曜日

ヘルメット入荷しました!!

南関東地方に発生するとされる直下型地震の危険性が取りざたされている昨今ですが、皆様におかれましてはどのような対策をおとりでしょうか?

当スタジオでは、先日、安全対策としてオリジナルのヘルメットを購入しました!!


ど~です?格好良いでしょ?!
ロゴマークもしっかり入っているし!!


って・・・もしもし、お二人さん。
張り切ってるのはわかるけど・・・

うちは CG の会社だからっ(笑)!!

2012年3月19日月曜日

飛び後ろ回し蹴り(素材)

手抜き更新の最後は 飛び後ろ回し蹴りです。
(後ろ回し蹴りの解説は『 蹴り技各種_4 』を参照)

ちなみにこれ、六年前の私の動きでが、今と比べてどうなんだろう? やっぱ、落ちてきてるのかなぁ?

いやいや、そんなことはない(笑)!鍛錬鍛錬!!

飛び後ろ回し蹴り(斜め前から)











飛び後ろ回し蹴り(正面から)









2012年3月18日日曜日

後ろ回し蹴り(素材)

手抜き後進の続き・・・今回は後ろ回し蹴りです。
(後ろ回し蹴りの解説は『 蹴り技各種_3 』を参照)

それにしても、映像関係ってなんで三月が忙しいんでしょうかね(笑)?

内回し型
※回転しながら内回し蹴りをするタイプ











膝抱え型
※回転しながら横蹴りをするタイプ





回し蹴り(モーション素材)

すみません。
撮影続きのため、手抜き更新です。

昔作った動画と画像をたまたま見つけたので、これ幸いとばかりにそのままアップさせていただきます(笑)

以前アップした『 蹴り技各種_2 』と情報が重複してしまいますが、お許しのほどを・・・手付の際の参考にしていただければ幸いです。

回し蹴り(斜め前から)










回し蹴り(正面から)






2012年3月9日金曜日

モーキャプの仕組み

今回は『モーションアクター心得』の第二段として(第一段はこちら)モーションキャプチャーの簡単な仕組みをご紹介しましょう。

もしかして、モーションキャプチャー出演の依頼がきたけれど、「モーションキャプチャーって何すりゃいいんだよ?!」って不安に思われている役者さんもおられるかもしれませんね。

ご心配は無用です。皆さんが舞台や映像でやられている演技を、そのまま普段通り演じていただくだけでいいんです。皆さんが生み出した動作(業界用語で『モーション』)はデータとして正確に抽出されますので。

以下の動画で、その仕組みを簡単にご説明しております。



いかがでしょうか?

『簡易モデル』のシーンでは、かなり忠実にアクターさんの動きが再現されているのが判りましたよね。

それもそのはず、元々は医療やスポーツの現場で『動作解析』用に開発されてきた技術なのですから。(皆さんも、スポーツ番組等で、モーションキャプチャーによるプロスポーツ選手の動作解析をご覧になったことがあるかもしれません)

このように、皆さんが演じられる『全ての動き』はデータとして記録されてしまいます。細かい癖や演技の失敗も含めてです(笑)それは、自分の演技力の全てが丸裸にされるようなものでもあります。

ですが、私も演技者の端くれとして、これほどスリリングな現場も他にないと思うのです。役者魂が燃え上がるというものです(笑)

これをご覧になった皆さんには、どうか気後れされることなく、日ごろ鍛えた演技力を思う存分発揮していただければと思います!!

2012年2月29日水曜日

中国武術・崩し技

これまで、アクションや武道の動きにまつわる、原理的なお話、具体的なお話をさせていただいてきたわけですが・・・正直(ぶっちゃけ)ネタが尽きてきてしまいました(笑)

このままでは、マニアックで、重箱の隅をつつくようなお話にシフトしていかざるを得ません・・・それはそれで、私としましては非常に楽しいのですが、皆さんがついてこられるかは はなはだ疑問です。

しかし、これも運命と諦めてください・・・
ご一緒にディープな世界を堪能しようじゃありませんか。

というわけで、今回から始まった企画『 技の細道 』(笑)
今日は中国武術の崩し技のご紹介です。



動画の中では二つの事柄を説明しています。

ひとつは『中国武術には、一つの型で色々な間合いに対応できる技がある』ということ。もうひとつは『崩し技のコツ』についてです。

『一つの型で色々な間合いに対応できる』というのは、中国武術に限らず、日本の古武術にも見られる特徴ですが、これは、全ての技が『その流派の基本原理』から発せられているからです。太極拳ならば『背骨』です。背骨がうねる動き、時には上下に伸びる動きを四肢に伝えているだけなので、相手に触れたところならばどこからでも勁(ちから)を伝えることができるのです(腿や肩、胸や背中でもOK )

『崩し技のコツ』は、動画でもご紹介した通り、自分の腿と膝を相手の脚に擦りつけるように置くことです。こうして相手の脚の逃げ場を塞いでから、同時攻撃で上半身に力を加えるわけです。掛けられた方はたまったものではありません。足元を固定されて上半身を押されるわけですから、後はもんどりうって倒れるしかありません(笑)

かように威力のある崩し技はですが、アクション映画の振り付けではあまり見かけたことがありません(泣)

やっぱり地味ですからねえ・・・でもね、サモハンが武術指導(振り付け)をした映画で(ちなみに主演はドニー・イェン)一度だけ見かけたことがあるんですよ!その時のやられ役の人は仰向けに一回転してましたっけ・・・なるほどね!その手があったか!!

どなたか CG でもこの『崩し技』をやってみませんか~?
その時は三回転させましょ、三回転!!

そんで、武術指導はもちろんこのわしね(笑)

2012年2月14日火曜日

西洋武器入荷しました!!

当スタジオでは、この度
小道具用の西洋武器を大量入荷いたしました(ジャ~ン)!!


どうです~?壮観でしょ?!!
アーチェリーの弓と矢以外は全てポリプロピレン製なので強度は抜群!思い切りぶつけてもびくともしません(怖いけど/笑)!!

ま、かなり重さがあるものばかりなので、立ち回り(殺陣)には危なくて使えないかもしれませんが、ポージングや演技ではリアルな質感を引き出してくれること間違いなしです!!


特に写真の長剣は、長さが110センチ強で重さは約900グラムもあるので重量感は最高!!

大剣を構えるモーション等で大活躍することでしょう・・・


あとは塾長の個人練習用としてね・・・(ウフフフ)

2012年2月10日金曜日

蹴り技各種_4

蹴り技のご紹介、四回目は『飛び系』の蹴りです。

今回は『飛び後ろ回し蹴り』・『旋風脚』・『飛び足刀』の三つをご紹介したいと思います。

飛び後ろ回し蹴り

先ずは『飛び後ろ回し蹴り』ですが、これは、文字通りジャンプをしながら後ろ回し蹴りをするもので、動画の中でもご説明しておりますが、ジャンプする直前の『身体のねじれ=タメ』が最も重要なポイントとなります。

動画では、ジャンプする直前、正面に対して背中を向けながら足を揃えようとしていますが、そのタイミングにおいて顔(視線)はまだ前方を向いています。この瞬間に、背骨にねじれの力が生まれ、ジャンプすることでそれが解き放たれ、蹴り脚を振り上げる力に変換されるというわけです。

また、効率良くタメを発生させるためには、頭~胸~腰が一直線上にある状態、所謂『軸』がある状態が必要不可欠です。


旋風脚

旋風脚(せんぷうきゃく)は中国武術の蹴り技です。

動画でもご説明しました通り、一つ目の蹴りが高さと勢いを生む秘訣となっています。また(二つ目の)メインの蹴りに威力を持たせるためには、飛び上がる直前の『身体のねじり=タメ』がとても大切です。

そのためにも、(飛び後ろ回し蹴りの時と同様)『軸』がしっかりと出来ていることが肝要です。


飛び足刀

飛び足刀(飛び横蹴り)は、一端手足を抱え込み、それを一気に開放することでキレを生み出します。

なので、手足の力もさることながら、体幹のコントロールが最も要求される蹴り技といえるでしょう。


それでは、動画をご覧ください!!



※補足
飛び後ろ回し蹴りには、今回ご紹介したものとは別のやり方、『一端膝を抱えてスナップで蹴るタイプ』のものもあります(『蹴り技各種_3』参照)今回は撮り忘れてしまったので(笑)また機会がございましたらアップさせていただきたいと思います。