前回『イサミ』のお話の時に、太極拳の打法を『人体を水の入った皮袋に見立て、その水を揺らすことを基本原理としている』とご説明しましたが・・・
「フカシこいてんじゃねえぞ!
そんなの漫画の中だけの話だろう?!」
って、思われる方も多いと思いますので、今日はちょっとだけその動画をご紹介したいと思います。ただし、却って不信感を煽ることにつながるかもしれませんが(笑)
いかがでしたでしょうか?
ブラウザを閉じるのをちょっとだけ我慢していただいて(笑)、もう少しだけ説明をお読みください。
この摩訶不思議な力はどこから湧いてくるかといいますと、(いずれアクション講座でもじっくりとご説明いたしますが)胴体、すなわち体幹から生み出されたものなのです。
以前、『全身を導く頭の動き』の時に胴体をクネクネさせている動画をご紹介したかと思いますが、あのクネクネ運動の、百倍細かく、百倍複雑で、百倍速い運動を行えばこのような『威力』を生みだすことができるのです(これもいずれご説明しますが、呼吸の力が深く関わっています)
このような力の使い方を、専門的には『勁(けい)』と呼び、一般的な力とは区別しています(勁を発することを『発勁(はっけい)』と呼びます)
勁は体幹から発生するため、身体のどこからでも相手に伝えることができます。今回ご紹介した動画では、相手に手首を持たせてそこから勁を伝えていますが、本来は、拳や掌を使って直接相手にぶち込むのがセオリーです。
この勁の利点は、ご覧のように、腕や脚を移動させる距離が必要ないということです(威力は体幹から発しているので) また、この運動の根本原理が、先にご説明しました『クネクネ運動』、つまり『波の動き』ですので、相手の体内の水分をよく揺らしてくれるということです。
この『波の運動』を頭に食らえば、一瞬で脳震盪を起こしてしまいます。丁度、グローブのような柔らかいもので頭を殴られた時と同じような状態になるわけです。
まさに、波紋というわけですね(笑)!!
実戦に於いてはいいこと尽くめの太極拳打法ですが
一つだけ困ったことがあります。
それは、アニメーションにはできないということです!!
この動画のような運動をモーキャプで撮影したとしても、胴体がブルブルッと震えるデータしか撮れないでしょう(笑) そんなもの、Motion Builder で Fカーブにフィルターをかけたら綺麗さっぱりなくなってしまいます(泣)!!
私の夢はですねえ・・・いつか、この発勁の運動を、正しい形でアニメーションにすることなのです。手からエフェクトを出すだけじゃなくってね・・・(もちろん それも必要ですけど)
どなたかお知恵を貸していただけないものですかねえ~(笑)
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