2012年2月29日水曜日

中国武術・崩し技

これまで、アクションや武道の動きにまつわる、原理的なお話、具体的なお話をさせていただいてきたわけですが・・・正直(ぶっちゃけ)ネタが尽きてきてしまいました(笑)

このままでは、マニアックで、重箱の隅をつつくようなお話にシフトしていかざるを得ません・・・それはそれで、私としましては非常に楽しいのですが、皆さんがついてこられるかは はなはだ疑問です。

しかし、これも運命と諦めてください・・・
ご一緒にディープな世界を堪能しようじゃありませんか。

というわけで、今回から始まった企画『 技の細道 』(笑)
今日は中国武術の崩し技のご紹介です。



動画の中では二つの事柄を説明しています。

ひとつは『中国武術には、一つの型で色々な間合いに対応できる技がある』ということ。もうひとつは『崩し技のコツ』についてです。

『一つの型で色々な間合いに対応できる』というのは、中国武術に限らず、日本の古武術にも見られる特徴ですが、これは、全ての技が『その流派の基本原理』から発せられているからです。太極拳ならば『背骨』です。背骨がうねる動き、時には上下に伸びる動きを四肢に伝えているだけなので、相手に触れたところならばどこからでも勁(ちから)を伝えることができるのです(腿や肩、胸や背中でもOK )

『崩し技のコツ』は、動画でもご紹介した通り、自分の腿と膝を相手の脚に擦りつけるように置くことです。こうして相手の脚の逃げ場を塞いでから、同時攻撃で上半身に力を加えるわけです。掛けられた方はたまったものではありません。足元を固定されて上半身を押されるわけですから、後はもんどりうって倒れるしかありません(笑)

かように威力のある崩し技はですが、アクション映画の振り付けではあまり見かけたことがありません(泣)

やっぱり地味ですからねえ・・・でもね、サモハンが武術指導(振り付け)をした映画で(ちなみに主演はドニー・イェン)一度だけ見かけたことがあるんですよ!その時のやられ役の人は仰向けに一回転してましたっけ・・・なるほどね!その手があったか!!

どなたか CG でもこの『崩し技』をやってみませんか~?
その時は三回転させましょ、三回転!!

そんで、武術指導はもちろんこのわしね(笑)

2012年2月14日火曜日

西洋武器入荷しました!!

当スタジオでは、この度
小道具用の西洋武器を大量入荷いたしました(ジャ~ン)!!


どうです~?壮観でしょ?!!
アーチェリーの弓と矢以外は全てポリプロピレン製なので強度は抜群!思い切りぶつけてもびくともしません(怖いけど/笑)!!

ま、かなり重さがあるものばかりなので、立ち回り(殺陣)には危なくて使えないかもしれませんが、ポージングや演技ではリアルな質感を引き出してくれること間違いなしです!!


特に写真の長剣は、長さが110センチ強で重さは約900グラムもあるので重量感は最高!!

大剣を構えるモーション等で大活躍することでしょう・・・


あとは塾長の個人練習用としてね・・・(ウフフフ)

2012年2月10日金曜日

蹴り技各種_4

蹴り技のご紹介、四回目は『飛び系』の蹴りです。

今回は『飛び後ろ回し蹴り』・『旋風脚』・『飛び足刀』の三つをご紹介したいと思います。

飛び後ろ回し蹴り

先ずは『飛び後ろ回し蹴り』ですが、これは、文字通りジャンプをしながら後ろ回し蹴りをするもので、動画の中でもご説明しておりますが、ジャンプする直前の『身体のねじれ=タメ』が最も重要なポイントとなります。

動画では、ジャンプする直前、正面に対して背中を向けながら足を揃えようとしていますが、そのタイミングにおいて顔(視線)はまだ前方を向いています。この瞬間に、背骨にねじれの力が生まれ、ジャンプすることでそれが解き放たれ、蹴り脚を振り上げる力に変換されるというわけです。

また、効率良くタメを発生させるためには、頭~胸~腰が一直線上にある状態、所謂『軸』がある状態が必要不可欠です。


旋風脚

旋風脚(せんぷうきゃく)は中国武術の蹴り技です。

動画でもご説明しました通り、一つ目の蹴りが高さと勢いを生む秘訣となっています。また(二つ目の)メインの蹴りに威力を持たせるためには、飛び上がる直前の『身体のねじり=タメ』がとても大切です。

そのためにも、(飛び後ろ回し蹴りの時と同様)『軸』がしっかりと出来ていることが肝要です。


飛び足刀

飛び足刀(飛び横蹴り)は、一端手足を抱え込み、それを一気に開放することでキレを生み出します。

なので、手足の力もさることながら、体幹のコントロールが最も要求される蹴り技といえるでしょう。


それでは、動画をご覧ください!!



※補足
飛び後ろ回し蹴りには、今回ご紹介したものとは別のやり方、『一端膝を抱えてスナップで蹴るタイプ』のものもあります(『蹴り技各種_3』参照)今回は撮り忘れてしまったので(笑)また機会がございましたらアップさせていただきたいと思います。

2012年2月3日金曜日

空中感覚

今回は、空中における所作とでもいいましょうか、『役者が空中でどのような意識の持ち方と身体の使い方をしているのか』という事の、ほんのサワリをご紹介したいと思います(演じたのはもちろん私・・・当年とって48歳、歳男、頑張りますた!)

ベテランのアニメーターさん達にとりましては常識とでもいうべき内容ですが、若い方達の参考にでもしていただければ幸いです。



※補足
前方回転の場合は『アゴを上げると回転が抑えられ、しめると増す』と説明しておりますが、後方回転はその逆で『アゴをしめると回転が抑えられ、上げると増し』ます。

体操やトランポリン競技、フリースタイルスキー・エアリアルなどの動画を参考になさってみてください。