2011年9月25日日曜日

一軸と二軸

以前、軸のお話をさせていただいた際に、『背骨に沿った軸(中心軸,センター)の他にも軸は存在する』と説明いたしましたが、今回は『左右の股関節を上下に貫く軸』のお話をしたいと思います。

ここでは便宜上、通常の中心軸を『一軸(果物ではありません/ 笑)』、股関節を通る軸を『二軸』というように呼ばせていただきたいと思います。





さて、二軸を使う利点ですが、この軸を用いることによって『背骨を捻じらずに上体の向きを変えることができる』ということです。それによって、背骨が『捻じる動作』から解放され、その分、『上下に伸びる動作(『立つ腰』参照)』また、『左右の揺れを伴う運動(『肋骨と肩甲骨』参照)』などにその力を使うことが出来るのです。

それによって、同じ方向に力を注ぐにしても、単に一軸で上体を捻じった時よりも、より複雑な運動(効果)を目標に作用させることができるのです。

言葉で説明されてもイメージが湧き難いでしょうから
早速、動画でご確認いただきましょう。



一見して、二軸の時の方が上体の動きは少ないように見えますね。落ち着いた感じがします。故に『頑張ってる感』も少ないかと思われます(笑)

ですが、これまでご説明してきましたように、外には現れないだけで、身体の内側では背骨の『うねり』やら『伸長(上下への伸び)』やら、後、最も大切なことは『股関節の捻じれのパワー』が生み出されているということなのです。

股関節の筋肉というものは、非常に質量があり、かつ強靭なものです。それらが生み出す捻じれのパワーを上体に伝えることができれば、どれ程の威力が生じるかは想像に難くないはずです(前回の『パンチは脚で打つ!!』の状態ですね)

このように、全ての運動において(格闘動作,舞踊動作・・・)二軸はその威力(表現力)の核となるべき存在となっているのです。

ただし、一軸のみ、二軸のみという運動はさほど多くはありません。大抵の運動においては、一軸と二軸が複雑に絡み合い、協同しているものなのですから(野球のピッチング動作などはその好例だと思います)

傾向としましては、足幅が狭く、かつ内股の構えでは一軸になる場合が多く、逆に足幅が広く、かつ外股の場合は二軸になる場合が多いようです(いずれも例外があります)

これから皆さんが運動をご覧になる際には、この『一軸と二軸』にご注目されることをお勧めします。それによって、皆さんの運動へのご理解が格段に深まることと思いますので。

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